


豪華声優と濃ゆい顔に支えられてやたらとオヤジ度の高い作品。オヤジ萌えの人(いるのか?)にもオッケー。
唐突に本土から新聞記者がやって来て、主人公の他に作品世界を外から眺める視点を提供している。主人公に感情移入しにくい作品なので、少しは負担軽減? さらに唐突に使徒がやってきてロボットアニメお約束の戦闘シーン。今回は TERRA の戦闘機部隊(TERRA 航空団アルファ小隊)の活躍を見ることが出来てけっこう満足。(最近見た戦闘機の活躍するアニメはバビル2世なので割り引いてくれ)ただし少し前に登場した無人戦闘機の方がかっこよかったかな。(^^;
一方でロボットの戦いの方は、互いに使う音波攻撃合戦にはさすがに飽きてきたし、手からビーム連打の攻撃は、未だに「手から光線が出る程忙しい」のフレーズが頭の中にこびり付いていた事もあって、今一つカタルシスを感じられなかった。
作品世界の謎解きを楽しむアニメとして狙って作られた作品。今回もはっきりとしないもの言いや、ほのめかすような会話が頻発。繰り返し見ていればその中に隠された伏線やら、謎解きのキーを発見できた楽しいんだろうけど、途中から見た人間はさっぱりだろう。4話を見た後に1話を見直した時は、見えなかった部分が見えてきて、予想以上に練られた作品だと言うことを実感したものだ。
来週は、恋愛要素が強そうな話が予感されるので今から期待。
脚本、大河内一楼。演出、村木靖。
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WW2 の航空機関係の著書では定評のある渡辺洋二氏の短編集。タイトル同様に、やや気の滅入るような話が多かったので読後感は重苦しい雰囲気が漂う。大戦末期の航空戦と言えば特攻の話題が多くなるのは仕方ないが、作者のスタンスは一定していて、若者に特攻を命じた高級将校の責任を厳しく問いている。
綿密な取材を駆使して独自の切り口で機体や戦史を語ってくれるので資料としても貴重。気に入った短篇は、芙容部隊の活躍を描き、後の長編「「彗星」夜襲隊」の元となった「主戦場は夜の沖縄」、松本零次のコミックなど伝説化したようなエピソードが多い「流星」を扱った作品の中で、出来るだけ真実の姿を描こうとした「「流星」の名のごとく」。
基本的に再録(*1)の短篇が多く、しかも自分はちょうど1年程前に読んでいたこともあったので新鮮味は薄かった。あと日本空軍〜と言うサブタイトルは、一応理由が書かれていたものの、個人的には違和感ありあり。
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有人滑空爆弾「桜花」の話。桜花を最初に実戦で使用した神雷部隊(第731航空隊)の野中隊に興味があったので購入。他の戦記ものでは、1〜2ページ程度しか記述が無いので、野中五郎少佐の人となりなどを調べたかった。
期待した程ではなかったものの、それなりに資料はあったのでやや満足。意気盛んな彼にしても、「神雷攻撃には全く自信が無い。〜桜花だけは司令部に断念させたかった」などと漏らしていた事は注目。
ロケット爆弾と言うような印象が強かったのだが肝心のロケットは10秒で燃え尽きる小型ロケットを3基搭載しただけでしかなく、主に緊急加速用で使われるそうだ。炸薬1200kg は確かに強烈だが、操縦性が悪いので未熟な登場パイロットと相成って命中率は極端に低く、300基近くを投入しながらも命中したのは米軍の発表ではわずかに4基(至近弾を含めればもっと多くなるようだけど)と、寂しい限り。さらに母機となった一式陸攻の被害も膨大な数にのぼり、計画自体の甘い見通しがうかがえる。
イ400搭載の43型甲や、全長100の巨大カタパルトから発進させる44型乙なんてのも計画されていたようだけど、悲惨な結果を見ることなく戦争は終結した。
ソロモンの空戦記などに登場するパイロットは中国戦線からのベテランパイロットが多かったのだが、本書(沖縄戦〜)に登場するパイロットは一部の部隊長クラスを除いて、飛行予備学生出身の、初めての戦場がいきなり特攻みたいなケースがやたらと目立つ。学徒徴兵猶予停止(S18/2)が出され学徒出陣で駆り出された学生たちが、短い教育期間を終えてそのまま前々に配置されたらしく、彼らの運命は他人事とは思えない。
神話学者 J.キャンベルの一般向け対談集の「神話の力」で、
「おまえは、今生きている者たち、おまえが生まれるずっと前かに生きていた者たち、おまえがが死んだ後の未来に生きる者たちなどを全部ひっくるめたひとつの社会の一部分なんだよ。それはおまえをはぐくみ、おまえを守ってくれる。そしておまえもお返しに、それをはぐくみ守らなくてはいけない。」
と言う一説があるが、これは普遍的なものだろう。過去との絆を一方的に断ち切る事は私には出来ない。特攻に対して賛美する気も無下にする気もないが、その気持ちは伝わってくる。
神雷部隊司令の岡村大佐は終戦後の昭和21年に鉄道自殺でこの世を去ったと言うのは知らなかった。合掌。
例によって「原作では面白かったんだけどなぁ」とつぶやきながら鑑賞。毎度のごとく間延びしたテンポの悪い演出を感じてしまうんだけど、こう何度も続くと自分のセンスがおかしいのではと思ってしまう。
前半から中盤にかけては、ダブルヒロインを相手の普通の学園ラブコメが繰り広げられる。微妙に面白くないものの、ところどころのソースケの場違いな真面目なセリフ(*1)には、ニヤリとさせられる。
ただし全体的に説明口調の長セリフが多いので、ラブコメとしてはいまいち。と言うかラブコメとして見ていたのは間違いだったみたいだ。(^^;
後半の戦闘シーンも緊迫感を感じられなかった。先週2回程登場した AS を使っての戦闘シーンはけっこう楽しめたのに対して、今回の個人による銃撃シーンは特に評価する程のものではなし。あんな場面で狙撃手が有線誘導ミサイルを使うのもちょっと考えもの。
小説を読む時の面白さとアニメを見る時の面白さの差を実感してしまう。この作品はストレートに見せすぎているのではないだろうか?
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架空世界を背景にした児童向け冒険小説。テーマはストレートな「宝探し」で主人公は17歳の気の強い少女とその幼なじみの地味な少年。
文章と一体となったようなイラストの力もあり、青い空、白い雲、心地よいエンジン音広がる空に、金髪の美少女パイロットと言う世界の中、小気味のいい冒険が繰り広げられる。
こちらの世界で言えば1920年代頃の科学技術を持った世界だそうで、個人的には古き良き宮崎アニメの世界や「ギア・アンティーク」(*2)に代表される和風スチームパンクみたいな世界(こっちは内燃機関が普及しているけど)を彷彿とさせる。
どちらかと言うと作者の代表作の「キノの旅」みたいな鋭さは消えていてやや平坦な印象を受ける長編。「宝探し」と言うテーマはわりと好きなのでいいとして、プロットは普通だし、描写に驚かされるような場面も皆無で、会話などの軽妙なやりとりを除けばあまり印象に残らなかった。
裏表紙に描かれていた震電にフロートを付けた水上戦闘機型みたいな戦闘機にこだわりを感じたのだが、作中では特に大活躍と言うわけでもなく、航空機方面の蘊蓄を期待するとちょっと期待外れかも。
キャラクター造形的に見ると、アリソンと爺が○で、ヴィルとヴェネディクトは×の2勝2敗。萌え小説としては、ヒロインのアリソンが自分のストライクゾーンなのでとりあえず満足はしている。
うーむ、あなどれん。さすがに週刊少年ジャンプの人気漫画はキャラが強い。ちょっと前に放送された地区予選の決勝後の寿司屋での打ち上げに続いて気に入った話。
鍵のギャルゲーを彷彿とさせるキャラの立て方。しつこい程に同じセリフを繰り返してキャラのイメージを印象づけたり、繰り返しギャグなんかは共通している。これは子供向けの作品で昔よく使われていた手法なんだけど今でもまだ十分に通用する。
キャラクターの性格付けは明確で、一言で説明できるようなステレオタイプなものなんだけど、それでいて個性的。キャラを活躍する場をしっかりと用意しているからだろうか。
基本的にジャンプ本来の読者層の他には、腐女子ぐらいしか受けないと思っていたこの作品。まさか男の自分から見ても楽しめるとは意外だった。
もっともテニスの試合自体は今ひとつだし、その試合にしても"(同年代では)最強"の主人公よりも、勝つか負けるか分からない脇役レギュラーのそれ方が面白かったりするのは、ジャンプものの典型だろうか。
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「これはひどい」
電撃ゲーム小説大賞の受賞作は粒揃いだったので欠かさずに買っていた時期がある。その第4回において、「ブギーポップは笑わない」と言う傑作が大賞に輝く中で銀賞を受賞したのが著者の阿智太郎氏のデビュー作「僕の血を吸わないで」である。
早速読んでみると、可愛いイラストとは対称的に、文章は稚拙だし、センスもどこでもいるような高校生レベル、キャラはステレオタイプだし、物語は無きに等しい。ギャグは寒いだけでさっぱり笑えないと言う頭を抱えたくなるような作品。思わずその頃に流行っていた「これはひどい」と叫んでしまい、著者の名前に地雷マークを付け、それ以降自然と回避してきた。
しかしその認識が間違っていたのは最近になってから。明らかに売れている。どう見ても書店で並ぶ山積みの新刊が飛ぶように売れている。まぁしょせんライトノベルの読者層なんてイラストでつられるような馬鹿ばかりだからと思っていたのだが、ついつい6巻の表紙で登場する黒髪ロングの女の子が可愛かったので1巻から読んでみようと購入。自分も馬鹿なライトノベルファンです。
内容はコメディ色の強いベタな狼男ものと言っていい。主人公の駒犬銀之介は狼男であることがばれるたびに転校を重ねてきたと言う高校生。その数なんと23回でセンチの今は亡き主人公の倍近い人生を歩んでいる。(^^;
うどん屋の一人娘である七味唐子と学園ラブコメしたり、地元のコワい組織の股引組と戦う羽目になったりする。
ライトノベルの中では対象年齢が高めの電撃文庫の中で、阿智太郎氏のシリーズは中学生〜高校生ぐらいをターゲットにしている。文章は、気取った文体とか詩的なセンスや蘊蓄の見せびらかしとは無縁の素朴なもので、天然のとぼけた感じがする語りかけるような文章には親しみを感じた。また自分の世界をしっかりと持っている人で、ほのぼのとした雰囲気が特徴の阿智太郎ワールドが実に魅力的だったりする。さらに、情けなさいと言うか妙にへりくだったギャグセンスも特徴的。爆笑と言う程ではないもののクスリと笑えてしまう場面が何ヶ所かあった。
気が付けば作者の術中に落ちているような感じで、高揚した気分の中すっきりと読了。高尚さは皆無で中高校生に読みやすいように書かれたこの作品。他人に勧めるのはちょっと気恥ずかしいので、自分だけでひっそりと楽しむとしよう。80年代の少年サンデーに連載されていたような学園ラブコメ風のこの作品は、ふつうに面白いです。「僕の血を吸わないで」と同じ世界と言うことなので、こちらも買い直すべきと思案中。
(ISBN4-8402-1696ー7)
新鮮な面白さを感じた1巻に比べると、早くもマンネリ感を感じる。もっともこの感覚はうんざりするようなものではなく、心地よい世界を支えているものなので、ああいったものが好きな私的にはそれなりに満足。
前巻では唐子とのドタバタ学園ラブコメ要素が面白かったものの、今回やや薄れていたのはマイナス。今回ヒロインとして登場した銀之介の従妹である銀花は小学1年生。しかしロリキャラじゃなくて、落ち着かないお子様キャラなので読んでいるだけで疲れてしまう。
それでも最後は絶対にハッピーエンドと言う安心感を持って読めるので、頭を使わずに読めて、手頃にちょっとだけいい気分になれると言う相変わらずの「なごみ系小説」ぶりは健在。スナック菓子のように、ついつい手が出てしまう。



とりあえず一人のヒロインのシナリオが終了したものの評価は微妙。Kanon の世界をアニメで表現できたかと言えば、成功したように感じられるが、あの物語を見せてくれたかと言えば時間的にも内容的にもダイジェスト程度のものでしかなく、ちょっと残念な出来。
Tactics/Key の作品の中で、麻枝テイストとも言える母親がらみのエピソードがばっさりとカットされていてガックリしてしまった。過去のエピソード自体がなおざりな印象。
>「ずっと私の思い出が……」
>「佐祐理や……祐一と共にありますように」
のセリフ以降、ゲームでは過去〜現在〜未来〜そして過去と混乱した時系列の中で、夢のものとも現実とも思えないような映像を矢継ぎ早に見せて、見る人を幻惑させながらエンディングに向けて収束していく。Kanon の中ではアニメとしてもっとも見たかったあの圧倒的なシーンがなくなってしまったのは非常に残念。これでは具の無い牛丼、あんこの入っていないたい焼き。
結局、舞を救済する重要な役割は、最後の最後で佐祐理さんにさらわれた形でハッピーエンド? 今回の話から類推すると、祐一がヒロインを救う物語ではなくて、各エピソードに用意されているサブヒロインがヒロインを癒すような物語になっていくのだろうか?
もっとも普通のアニメの演出としては出来が良かった。ゲーム本編で使われた音楽を巧みに使っているので雰囲気は出ていたし、1週間休みがあった事が影響してか、作画的にも高いレベル。増量50%の胸とか綺麗な腰から太股のラインをアップで画面に納めたちょっとえっちぃアングルが目立ったこともあり、肉感的な絵柄になぜか納得させられてしまったと言うのもあるかも。(^^;
相変わらず名雪に対してそっけなさ過ぎる祐一はちょっと問題か、ついでに真琴は 2週連続で登場しなかった事もあり放置プレイ状態。お気に入りの美汐も未だ本編では登場しておらず動揺が走った。
脚本、中村誠・平松詩乃。演出、山内重保。作画監督、竹田欣弘(*1)。



ダイナミックな展開の楽しいこの作品。本来の視聴者の男子中高生に的を絞って、毎回メリハリのあるドキドキ・ワクワクなラブコメで楽しませてくれます。
高画質の WOWOW 放送と相成って、美しい長野の自然は健在。今回もまた、日差しなど光線の使い方がうまいです。雰囲気を盛り上げる音楽の使い方も手慣れていて、あと今回は特にヒグラシの鳴き声に季節の移り変わりを感じました。この地方では夏の終わりなのかと思いをめぐらす。
個人的な不満点を書いてみる。
ラブコメでも純愛ものでも当然ストレートに事は運ぶわけは無く、何らかのアクシデントを乗り越えつつ物語が進む。おねてぃではこのアクシデントのイベントが唐突に発生してはすぐに破綻するのと、キャラが後先の事を考えない行動を取りミエミエの"罠"に引っかかるので、展開が大味すぎる。
また主人公が女性キャラといい雰囲気になり、盛り上がっているところを誰かに発見される、それでもって停滞みたいなパターンが多すぎる。まぁやっている事自体は悪くないし、好きでもない相手とつき合ったり三角関係みたいな展開はありふれているんだけど、唐突すぎると言うか繊細さに欠けるために、せっかくの劇的な場面がパターン化された繰り返しギャグみたいなシチュエーションに感じてしまった。
「持病の癪が…」じゃないけど、ここぞと言う場面でタイミング良く"停滞"が使われるので思わず笑ってしまった。
脚本に力が入りすぎているからだろうか? 黒田氏お得意の視聴者をあっと驚かせるような場面がやや多すぎ。心臓病を煩っている人に激しい運動を強要するようなストーリーは、見ていてちょっと辛いものを感じる。最終回までに何度桂の心臓は停止させられるんだろうか。(^^;
1/23 掲載分に続いてのDaiさん帝国によるおねてぃの舞台検証は今回も力作で、足を使ったいい仕事をしています。
演出、三宅雄一郎。作画監督、江上夏樹。
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千葉県の平坦な街と、世田谷区の同じく平地で人生を送ってきた事もあり、坂道に対してはあまり思い入れがないです。そんなわけで「坂の数だけ、恋がある…」と言う言葉にも今ひとつしっくり来ることはなかった。
作者自ら「センチメンタルグラフティ」と同テイストの作品と言っているように、地方色豊かな土地を旅して、そこで出会った人達と暖かい交流を重ねたり旅情を感じたりしながらの、切なさいっぱいの初恋成就物語がこの本の目指すところだろう。いい意味でも悪い意味でも、作風がセンチの頃で安定してしまっていて、文末に「!、?、…」記号の目立つ会話文は、よそよそしいと言うか、会話文を通してキャラクターの雰囲気を掴みにくい。かと言って地の文章は、描写不足でせっかく取材旅行しているのに文章からあまりその街の空気が伝わって来ない。
今巻では鎌倉の「学園坂」からスタートして、長崎の「出逢い坂」、岩手の「蛍坂」と旅する。続刊が2冊出ていて、秋編、冬編とそれぞれ、インターネットで寄せられる情報を便りに、幼い頃の思い出の坂を求めて各地の坂を訪ね歩くこの作品。普通に考えれば、あやふやな情報に頼るよりも、幼い頃の事件を手がかりに聞き込みとかをして目的地を探した方が、遥かに効率的だと思うのだが、ここらへんのツッコミはナッシング?
大倉らいた氏の描く恋心が、今回もまたストーカーみたいな一方的な思い込みに終始している。まぁ個人的には、そういった思いが過去に無かったわけでもないし、淡い恋心を思い出しつつ読む事は出来たと思う。
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久しぶりに読む一般向け小説。とは言え、脚本家の書いた小説の特徴のような平易な語彙と短いセンテンスで書かれた文章は読みやすく、ライトノベル感覚でさっくりと読了。
ロバート・ネイサンの名作「ジェニーの肖像」のポジとネガの関係にあるようなこの作品。非日常的な要素を巧みに使ってアクセントを付ける事に成功したストレートな恋愛小説である。
主人公は48歳の住宅メーカー営業次長。外面的には充実した生活を送っているように見えながら、仕事でも家庭でも乾いた生活を送っている。骨折事故で入院中に隣室になった女性がこの物語のヒロインで、最初に出会った時は60代の老婆なのだが、彼女は出会うたびに若返った姿で登場し最後には…と言う、運命的な別れを予感させながら物語は進行する。
第一章のついたての向こうの姿の見えない相手とのやりとりは緊張感があり引き込まれたのだが、それ以降は気分的に今ひとつのれなかった。肉体的なつながりを強調しすぎなのと、いくら肉体は若くてもヒロインのメンタリティは60代と言うのが原因だろうか。(^^;
映像化もされたそうだけど、最後の方の中学生や幼女とのえちシーンはどうなったのか気になって夜も眠れない(嘘)。泣ける小説としよく紹介されるものの個人的には、0.05マコピー(謎)程度だった。
アバンタイトルは、先週使われた♪ララーラ、ラララララララ♪のへたれギター音楽でスタート。今週も例によって以下略なんだけど、終盤の戦闘シーンにて待ちに待った雪邑社長の戦闘コスチュームが披露されたことで溜飲を下げた。
最近のテレビ東京お得意の、裸なのか肌に一体化したようなのか分からないコスチュームはともかく、最初から余裕の無敵モードでカナエの変身した獣娘を粉砕、ゲットだぜ。これでネコマタとして覚醒出来ないのかにゃ?
依子は今回もダークモードで、もはやあれが板に付いてしまった感じもする。ここにきてキリコ(CV:城雅子)の大抜擢は商品の宣伝としてはともかく、物語的には混迷の度合を深めただけで無駄に終わりそう。
音楽アニメなら、頭文字Dくらい音楽に力を入れてくれないと説得力がさっぱりだし、カット数の少なさに挑戦するかのような動きの少ない演出はさすがに慣れてしまった。
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活字中毒症状が進行している現在、ソフトウェアクーラーみたいな一冊。HALT命令を出しながら頭に入ってしまうので、何も考えずに読むにはちょうどいい。
最初のエピソードは、夏休みにテレビドラマのロケの雑用としてアルバイトをしていた銀之介と唐子が、巨大な陰謀に巻き込まれる長編。ゲストヒロインとして銀之介が昔の幼なじみ(23回も引っ越してきたのだからその数だけいたりして)が登場。
冴えない主人公なのになぜかヒロインからはよくもてて、物語の方は最後に狼男パワーで大逆転と言うお約束のパターン。阿智太郎氏の話にしては少々長過ぎる今回の話に、少々だれ気味になりつつも、所々に入る小ギャグに感じる寒さが快感になってしまう頃には、脱力感とそこそこの充実感を残して読了。
続いては、唐子と銀花を連れて夏祭に行く短篇。ヤのつく職業のマサと健がいい味を出していて、ああいったほのぼのとした感じがこの作品を安心して読める理由だろうか。



飛鳥ちゃん萌え萌え。
小学校時代ノスタルジーアニメとして見ている私にとって、久しぶりにパーフェクトの話でした。地味ながらもあまりにも圧倒的な作品の前に、拙い自分の感想を書く気力はいつも以上に失せているけど気を取り直してつらつらと書いてみます。
記者があやしげなサイトの記事を便りに細々と北海道の天変地異に感づいたり、DDとオルディナがのマギュアの研究により、残った最後のマギュアは桁違いの強さである事を予感させているけど、ここらへんはどーでもいいや。楽しいのはメインキャラクターの小学生での生活だろう。
8/20 北海道の早い夏休みが終了し早くも新学期のスタート。夏休みの自由課題でキャラクターの関心を間接的に描写するなど相変わらず芸が細かい。
さらに学級委員選びや体育の授業の飛び箱、給食などのイベントでキャラクターの性格を引き立てたり、人物関係を描写したりと丁寧な描写が光る。
今回の見所は小学生ならではの淡い恋心を伴った、飛鳥と健太そしてひかるの三角関係みたいな間柄。やたらと相手を気にかけて、何かとつっかかる飛鳥が実に可愛いです。
目で演技を見せると言うか、このアニメでは視線を使って感情を表現する手法が多用されていて、今回も効果的に使われてました。
「飛鳥ちゃんは、萩原くんのこと好きなんだもーん」の美奈が、あれこれ暗躍して、ひかるを学級委員に推薦したり、飛鳥が萩原健太のことを好きなことをクラス全員にばらしたりとあれこれ画策。牧歌的な日常の中、わがままいっぱいの彼女の存在があって初めてドラマが生まれる感じ。
前々回に続いて小学生のリアルかつ、それでいて嫌味の無い描写には圧倒されっぱなしだった。先生のフォローもいい感じで、古き良き時代を思い起こさせるのに十分。ただし今の小中学生が見て、あれをリアルと感じるかはよく分からないけど。
クラスの学芸会でのお芝居では、翔が双子を生かした劇をやると提案しなんと彼自身が台本を書くとまで表明する。少しずつつばさの成長が描かれると思うけど、お芝居自体は来週までお預けなので、それを見てから。
何はともあれ今回はお気に入りの飛鳥ちゃんたっぷりの話で大満足の30分でした。
脚本、米村正二。演出、村田和也。
毎週期待の GA だけど、今週は今ひとつかな。ぼんやりとした日曜の朝から、古式ゆかしい SF(と言うかスペオペ)風の専門用語が乱れ飛ぶ会話を聞いてもさっぱり耳に入ってこない。
Aパートは、「惑星破壊最終決戦生物兵器」をめぐって、モニターごしに責任を押しつけあう喋りだけで構成された、SFシチュエーションコメディ。ダーティーペアのオチを彷彿とさせる。
Bパートは、西部劇風の舞台でさらわれたノーマッドとそれを追いかけるヴァニラさんを主役にそえたチェイスもの。相変わらずヴァニラさんは掴みどころの無い性格で、彼女の謎な愛情表現が光る話。
ミニギャラと二人三脚祭がさらに謎。久しぶりに蘭花さん中心の話を見てみたい今日この頃。
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死体をどこに隠すか、小学生の女の子と男の子があれこれと試行錯誤するサスペンスホラー。巧みな構成力でまとめられた中篇で、のどかな小さい村落ののどかな田園風景とやたらと乾いた"現代っ子"の心理状態の対比が独特の世界観を醸し出している。
あとは一人称でもなく三人称でもないユニークな語り手による文体が特徴的で、この何とも言えない感覚〜本書の解説で小野不由美さんが、「どうにもモゾッとした感じがすごく快感で」と表現しているが〜、これを味わえただけでも読む価値はあった。
昔から小説書きの中にも天才は少なからず存在し、トオマス・マンがノーベル文学賞を受賞した作品を書き始めたのは18歳の時、稲垣足穂の「一千一秒物語」や P.S.ビーグルが「心地よく秘密めいたところ」を書いたりしたのは 19歳の時と、10代でよくもまぁあれだけの作品を作れたものかと感心させられるが、「夏と花火と私の死体」は、作者が16歳の時に執筆した作品だそうで驚かずにいられない。
今は無き「ジャンプ小説・ノンフィクション大賞」受賞作品とのこと。これがノンフィクションだとしたら恐さ100倍。(^^;;;
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お馬鹿な高校生の主人公の元に、押しかけ女房的にやってきた美少女吸血鬼。彼女を追いかけて組織から吸血鬼狩人も押し寄せて大騒動のドタバタラブコメ。
最新のシリーズである「僕にお月様を見せないで」は、それなりに楽しく読んでいるのだが、こちらのデビュー作のシリーズの方は、今以上に稚拙な文章と中高校生を対象にしたような内容とあいなって、いくらライトノベル好きでもある一定以上の年齢の読者が読むのは辛いものがある。
なんとなく小中学生の頃、国語の時間で創作小説を作る授業があり、各自発表する中でもっとも面白かった作品と言うのを思い出す。中堅〜ベテラン作家とか、小説作法を勉強しているような人にはなかなか書けないスタイルなのは確かだろう。
紫髪の吸血鬼のジルはそれなりに可愛い。会話とかアクションのテンポがいいのは、著者の持ち味で読みやすさを支えている。逃避小説好きのダメな人には相性のいい本で、妙に中毒性を感じてしまう。



南国ニライカナイは、クリスマス前にも海水浴が出来るくらいに暖かい。戦闘から離れて一時のバカンスを送る主人公たちだが、突如雪が降り始め、気が付けば吹雪に。
その原因は如月博士で、小夜子は彼にもらったペンダントに取り込まれてドーレムと同化。これが異常気象を引き起こしていた。起きないから奇蹟と言うような感じで小夜子もろとも殲滅せよとせかす司令に対して、綾人は起きるから奇蹟と言わんばかりに、玲香の力を借りて見事に奇蹟を起こす。(一部誤認)
4話、5話に続いて榎戸洋司氏が脚本を手がけた話。
ロボットアニメとしては正直今ひとつだけど、群像ものとしては感心させられる部分が多い。今回は大河ドラマ的に複数視点で、それぞれの複数の物語が進行する。
テンポの早いシーンの切替えで、短いセリフの中にキャラの性格とか立場が次第に見えてくる。どろどろとした複雑な人物関係が次第に垣間見えてくるところがいい感じ。
TERRA長官の亘理士朗と綾人の関係が次第に描写されはじめて、功刀司令の「(クリスマスパーティーで)会ってやらないのですか?」と言うセリフや、腹部の紋章をモニターごしに見つめながら「あの印で嫌な思いをさせたのかも知れんな…」と曖昧に過去を回想。
今回、ドーレムに同化された七森小夜子は、「父さんもお兄さんも許してくれない」と過去の懺悔するのだが、唐突なのと注目していなかったキャラなので意味不明。何にせよ如月に玩具にされて捨てられるんだろうなぁと思うと悲しい運命か。
遥さん年下の男の子好きも楽しい。妹の恵曰く、「まだ女の子は卒業できていないみたい」だそうだ。初恋の人の面影を10歳以上も年下の少年に重ねてしまうとは、この人も悲しい運命。姉妹揃って男を見る目が無いと言うか、夢見る性格なんだろうなぁ。二人の似通った描写(頬を赤らめたり、プレゼントを渡すシーン)がいい味を出している。
八雲少佐とキムの関係に恵がからんで修羅場を予感させるが、八雲はブリッジの女性全員と関係しているとかありそうで恐い。そういえば6話でキムのベッドに枕が二つあったのは、こういう伏線だったのね。それを考えると同じくベッドに枕が複数あった久遠の私生活にも困惑させられそう。(^^;
[追記]
fj の記事で、榎戸洋司氏が以前シリーズ構成を担当していた「少女革命ウテナ」にて、アンシーと兄の鳳暁生の近親相姦を描いていたと言う話があって、以前見ていた時の衝撃を思い出した。今回もまたやるのかなぁ。義妹と言うか養妹みたいな感じなので、今ひとつ盛り上がらない気もするけど。
脚本、榎戸洋司。絵コンテ、岡村天斎。演出、京田知己。
偽久遠「桜の季節…、放送は夜の奥底…、未完のまま水泡と消えん…」
[追記]
ぷるにえブックマークの3/13 に4話と5話の感想があって、自分の拙い見方よりも100倍本質を掴んでます。おねてぃの見方もいいなぁ。
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作者は高校の教師も勤める戦史研究家で、光人社NF文庫ではおなじみの人。大戦中に日本の陸海軍が研究・試作・実戦で使われた様々な秘密兵器を紹介している。80種類と数多く取り上げたために、それぞれの兵器については3〜4ページの軽い説明だけなのが少々物足りない。また取り上げられたものは、特殊砲弾や磁気や電波を利用した兵器などのマイナーなものが多く、渋いラインアップ。五式戦車とか陣風・火龍みたいに、「あれが量産された暁には…」と思いをめぐらす、私みたいなミーハーなミリタリーファンが好きそうなものが少ないのも残念。表紙を飾る烈風の記述もない。
気になったのをあれこれピックアップすると、海防艦搭載の潜水艦攻撃用迫撃砲「三式迫撃砲」や、重砲運搬のために潜水艦で牽引するハシケの「運砲筒」、電線敷設用に電柱を設置する「九七式植柱車」など、他の本ではあまり紹介されないようなものを確認できたのはこの本の面白いところ。日常生活と全く縁の無い軍事関係の知識の中で、さらに必要としないような話題だろうけど。
またオリジナルは昭和52年に刊行された古めの本なので、内容的にちょっとした間違いもある。斜銃はドイツでも日本とは別に考えた人がいて、シュレーゲムジークと言う名前で使われていたのは有名な話。
数多くの特攻兵器に加え、義烈空挺隊の用いた吸着爆薬が、いと悲し。
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ラブコメ強化巻。
涼しげな視線が麗しい来栖川芹香風のサラサラ黒髪ロングの美少女が転校生として登場。彼女の活躍が目当てでこのシリーズを読み始めると言う、相当堕落した理由で阿智太郎氏の著作に再度手を出した私だけど、小学生がちょっとドキッとする程度のお色気に不満を感じつつもそれなりに満足の一冊。
第九話 倫敦から来た少女
転校生のお嬢様風の美少女、狩谷楓がここ飯波高校までやってきた真の目的は、両親を殺された敵をうつために銀色の狼男を追いかけてと言うものだった。あっさりと正体がばれる銀之介。二人の対決はどのような顛末に…と言う話。ラブコメのライバルキャラとしてうどん娘の唐子に対抗するキャラクター。このシリーズでは珍しい常識人でヒロインとしての潜在力も期待通りだった。
第十話 男と女の傾向と対策 in 密室
微妙な共存関係のまま平穏な日々が送れそうになった銀之介。しかし楓は監視のためという名目でやたらと近付き、唐子はどうもすっきりしない。
満月の日のワイルドウルフの性格だけは楓に見られたくなかったので家に閉じ籠るつもりが、あれよあれよと言う間に三人でデパートに出かけてしまう。
同人誌あたりでやって欲しいネタ。(^^;
この人の世界観では何事も起きないのが分かっているんだけど、何か起きそうな事を期待させる設定があれこれと想像力を刺激する。
第十一話 オオカミ変身禁止令
またしても新キャラ登場。飯波女子高校の時代錯誤なスケバン倉畑季美恵が登場。雰囲気的にとりみきの「くるくるクリン」で登場したスケバンを彷彿とさせるものがある。
狼男退治の元締め的存在である楓の叔父が日本にやってきて、彼に見つかったら間違いなく命は無くなると言う中で、股引組のチンピラに捕まった楓を助けるために銀之介は…と言う話。例によってこれもお約束のパターン。
80年代の少年サンデーで人気のあったようなスタイルのドタバタラブコメの世界は相変わらず健在。自分にとってみると昔懐かしい駄菓子みたいなライトノベルです。
30分のうちかなりの部分が加藤さんに対するねちねちした触手攻めと言う凄い話。しかも絶叫付き。しばらく見ていなかったのを後悔。(^^;
テロリストに拐われたかなめとテッサを追跡し、テロリストの基地として使われているタンカーに向かうソースケ、マオ、クルツたち三人。因われの二人は同じく拘束されていたカリーニン少佐のとっさの機転で難なく逃げ出す事に成功。彼らがタンカーの最下層で見たものは…。
今回はハリウッドのアクション映画風の展開で、雰囲気的にはいい感じ。しかし毎度物足りなさを感じてしまうのは、一話完結のスタイルではなく一つのエピソードを何話か費やして描いているからだろう。
ストーリー上仕方ないとは言えテロリストのマヌケさがちょっとなぁ。シスコンのタクマもヘタレだし、もう少しプロフェッショナリズムを出してくれないと、それを倒す側のかっこよさも引き立たない。
印象に残ったのキャラはカリーニン少佐で地味ながらも大活躍。ドラマを盛り上げるはずのセイナとタクマ姉弟の悲劇性はやや中途半端だったので今ひとつ物足りないなぁ。
今回の見所は、出会ったばかりのかなめとテッサが人質と言う極限状況の中で、二人の共通の話題であるソースケの話を中心に、身の上話をして打ち解ける場面。あとはラストのベヘモスの巨大さが分かるシーンに、おおっと思ったかな。来週はあれをどう動かしてくれるのか…。
(ISBN-4-8402-1138-8)
南洋の美しい島を舞台に、海洋考古学を学ぶ学生とその彼に思いをよせる幼なじみの女子高生の二人を主役にそえた冒険ラブストーリー。この作品でサルベージとは、沈没船や古代遺跡に眠る宝物を引き上げる仕事の事で、古代文明の謎も予感されてロマンチックな雰囲気を予感させる。イラストは緒方剛志氏が担当。清涼感あふれる抜けるような青さが印象的。
物語は、ワタル編・マリナ編と二つの話から構成され、それぞれの主人公がパーキット島と日本とで別々の生活を送りつつ運命的な再開に向けて歯車が動き出す。ヒロインは幼なじみのマリナ以外にも、美しい海洋考古学の女性教授や教会に勤めシスターと看護婦を兼ねる現地の美少女など盛り沢山。ただしキャラ紹介程度なので本格的な物語は次巻以降におあずけと少々物足りない。
相変わらずの大倉らいたテイスト溢れるこの作品。ヒロインは10年以上も前の初恋の人が忘れられなくて、ひたすら彼への思いに胸膨らませながら、再開を夢見つつ日常を送っていると言うおなじみの設定。
また会話文の語尾にやたらと「!?…」が多くて、今ひとつ個性の感じられない会話。情景豊かな舞台設定はいいんだけど、その風情があまり生かされていない文章などは、小説と言うよりも映像作品の脚本みたいな印象を受ける。
メディアミックス企画で展開されたこの作品。ゲームも出ているので、キャラや世界設定を理解するための副読本としては良くできているんじゃないでしょうか…。
数少ないファンサイト。
FreeBSD ports/editor/emacs21 も 21.2 に更新されていたのでアップデート。
ここから、日本語メニューパッチなんてのもあった。
w3m-0.3+cvs-1.355
FreeBSD では、terms.c で使われている struct temr_info が /usr/include/sys/consio.h と名前がぶつかり make が通らない。仕方ないので構造体の名前を変更してあっさりと make 。
久しぶりの最新版は、-title で端末エミュレーターのタイトルバーに現在見ているバッファの title が表示されるのがいい感じ。
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1990年文藝賞、1991年直木賞を受賞した青春文学の傑作。
自伝風の小説。
1965年、ラジオから聞こえてきたベンチャーズのギターサウンドに魅了された高校一年生の主人公がロックバンドを結成し、バンド活動を中心に高校生活を描いた物語。
なんといっても特徴的なのは舞台を都会ではなくて、四国の香川県観音寺と言う田園風景豊かなローカルな場所に設定した事で、素朴な街並みやそこに住む人達のおおらかな人柄が、屈託の無さと夏の青空のような澄み切った爽やかさを演出している。
共通語の翻訳付きの讃岐弁もいい味を出していて、同じ日本語の文章でも妙に新鮮な感じを受けた。リアルな情景描写にぴったり溶け込んでいる。
青春ものでノスタルジーという最近の自分好みの内容ながらも、自分の年代よりも二回りも時代が違うので敬遠していた作品だったのだが、途中からはそんな事も気にせず没頭でき、心は60年代の四国の田舎町に飛んでいた。
メンバーを集め、楽器を揃えるためにアルバイトに没頭する日々。合宿という名目でキャンプ場に出向いて山の中で人目を気にせずに練習。商店街の喫茶店でのデビューを経て、クライマックスの文化祭でのコンサートに向かって、駆け足で過ぎていく。
期待の恋愛要素は添え物程度。作品を通してのヒロインは登場しないし、高校三年生の夏に、学校友人の女の子と二人で海水浴に行く物語が一章まるまる語られるのだが、青春時代の甘酸っぱい思い出程度。まぁこれはこれでいいんだろうけどね。
いかにも青春小説にふさわしいような最終章は、祭の後の切なさとやるせなさが胸を締めつけて、この本の高い評価を改めて実感する。200ページ程度の薄手の文庫と、分量自体大した事は無いのに、ライトノベルに溺れている自分にしてみれば、キャラ造形の確かさ、豊かな表現力と木目細やかな描写に圧倒された。香川県が好きになれる一冊。瀬戸内海の青空は昔も今もつながっているかのようだ。
この作品は、「文藝賞」に応募するために規定の400枚以内にカットしたものらしく、角川文庫から「私家版青春デンデケデケデケ」と言うオリジナル版も出ているそうなのでこちらもチェックしてみたい。
余談
ギャルゲー好きにとって香川県と言えばやはりセンチの杉原真奈美嬢の聖地。もっともキャラ自体はあれ程素敵なのに、作品の出来の方はアニメシリーズを除けばどれも水準以下でパッとしないんだよね。個人的には讃岐弁を話し、うどんを食べ、高松市の雰囲気が感じられる彼女の話を見てみたい
某センチの有名同人誌シリーズでも、他のキャラはちゃんと方言で喋るのに、彼女は残念ながら標準語だった。
今では多くの土地が標準語に侵食されていて、実際に住んでみないとなかなか正しい方言が掴めなかったりしますけど、いつか自分でその物語を完成させてみたいです。
空汰の運命を知り、その悲劇的な最後を知った嵐。それを避けるために天の龍を裏切って地の龍として神威の命を狙う嵐さんの物語。
彼女の願いとは裏腹に、運命の女神は微笑まなかった。神威との戦いは空汰との対決を呼び、さらには自分を守ってもらう形で空汰を喪失すると言う運命通りの展開を招いてしまう。
次第に感情を高めていく彼女の描写が良かった。空汰の死に涙する彼女の絶頂…じゃなくて絶叫が、自分にとっての全て。彼女もこれで退場かなぁ…最近珍しい古風な尽くすタイプの女性だけに、もう少し活躍して欲しかった。
今回も例によってこの作品毎度おなじみの感動のさせ方である、好きな人をかばって命を落とし、相手に抱かれながら死んでいくと言う展開。しかも空汰は3話前にも同じパターンで病院送りになっているだけに、キャラが好きじゃないとこのメロドラマには耐えられないと思うけど。(^^;
脚本:ときたひろこ、絵コンテ:安藤真裕、演出:太田雅彦。